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ご案内ーー「上海医療・介護視察ツアー2019」 帰国報告会

 

2019年4月8日から13日までの6日間、日中福祉プランニングの主催で中国の医療介護現場との交流・視察ツアーが開催されました。

上海では認知症ケアをテーマにした国際シンポジウムが開催されました。
昨年のシンポジウムではVR認知症体験と映画「ケアニン」の上映が行われましたが、今年は丹野智文さんによる当事者からの発信に加え、加藤忠相さんから認知症ケアのフィロソフィについて、高瀬比左子さんからは介護専門職の自己肯定感とモチベーションの大切さをお伝えしました。
特に丹野さんの「当事者からの意見」は大きなインパクトを持って受け止められていたようです。

上海との認知症ケア交流プログラム(シンポジウム+現場視察)は今年で3年目。上海の認知症ケアは急速に日本にキャッチアップしつつあります。「失智症(痴呆症)」という表現も、昨年から正式に「認知症」に改められていました。ケアの現場では「つながり」や「役割」を意識した環境づくりが行われつつありました。そして地域医療においてはGP制度とICTの活用により、在宅医療を含む合理的な仕組みが機能し始めていました。
そして今年も上海市政府との意見交換会が開催されました。介護保険制度の試験運用に加え、近隣住民の「支え合い」がインフォーマルサービスとして仕組み化されつつあることを知りました。

その後、安徽省・阜陽市へ。
ここでは映画「ケアニン」の上映に加え、佐々木淳から日本における医療介護連携の取り組み、そして加藤忠相さん・高瀬比左子さんからそれぞれプレゼンテーションを行いました。阜陽市の市長、副市長はじめ行政の主たるメンバー、そして中国各地から行政関係者や介護事業者が集まられ、関心の強さを感じました。
また高齢者施設ケアの現場も視察させていただきました。そこには栄養価の高い食事をしっかりと摂取し、ころころと太って元気な高齢者たちがたくさんいました。さらに施設の中では、入居者同士の助け合いが地域通貨を介した仕組みとして機能していました。介護職員の配置は多くはありませんが、入居者はみな笑顔の溢れ、生活に対する高い満足度を感じることができました。

中国は本当に日本よりも遅れているのか?
確かに制度の面ではまだまだ不十分ですし、認知症ケアも成長途上です。しかし、今ある資源を効果的に活用しながら、日本では成功事例の少ない地域共生社会の実践モデルをいくつか見ることもできました。そして、慣習の違いがケアの現場にも大きく影響していることを知りました。
高齢化率では先行する日本ですが、高齢者の絶対数では圧倒的に中国のほうが上を行きます。その巨大なニーズを背景に、急成長する中国ビジネスの実態も目の当たりにしました。

今回の報告会は、視察ツアーに参加した医療・介護・学識・ビジネス・ジャーナリズムの専門家、そして当事者がそれぞれの立場からレポートするという贅沢なプログラム。急速に変化しつつある中国の介護現場を多角的・多面的に把握できます。
日本の医療や介護をより客観的に理解したい専門職や事業運営者の方々、そして中国でのビジネスに関心のある方々には非常に有益な機会となるはずです。

ぜひご参加ください。

■主催:日中福祉プランニング医療法人社団悠翔会

■日時
6月24日(月曜日)14:00~17:30

■場所
東京都中央区月島2-15-13 株式会社CBC会議室
https://www.cbc.co.jp/outline/access

■プレゼンター
王   青(日中福祉プランニング 代表)
丹野 智文(認知症当事者・おれんじドア代表)
加藤 忠相(株式会社あおいけあ 代表取締役)
高瀬比左子(NPO法人未来をつくるKaigoカフェ 理事長)
細見 真司(デロイトトーマツ合同会社 アドバイザー)
山国 秀幸(株式会社ワンダーラボラトリー/映画「ケアニン」「ピア」プロデューサー)
村上紀美子(ジャーナリスト)
安池 純士(医師・医療法人社団明正会 理事長)
佐々木 淳(医師・医療法人社団悠翔会 理事長)

■定員:60人
■会費:3000円
※ツアー参加者は無料です。

■お申込み・お問い合わせ: 日中福祉プランニング 王 青
Email: wqbizp@hotmail.com    Tel: 090-2069-6791

 


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