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「中国の福祉・医療」医療現場――日本と中国の違い(3)いつも満床の入院病棟

先週、上海出張の際、知人が勤務医の大学付属病院を訪ねました。その夜は一緒にお食事会があるため、退勤直前に病院で合流してからレストランに向かうとのことだったからです。

知人からは、がん患者が抗がん剤治療をする入院病棟に上がってくださいと言われました。エレベーターを降りて、びっくりする光景が目に入りました。病室が満床のため、廊下にベッドがびっしり並んでいて、看護婦さんたちが、そこに寝ている患者に点滴などの処置がしていたり、見舞いに来ている家族も廊下にある椅子に座ってお話したりしています。

「満床だから、ベッドが空くまでしばらくの間のことで、抗がん剤投入の前、検査する患者さんに限る」と知人は言います。

以前ブログでもお伝えしましたが、中国では、規模の大きい公立と大学付属病院を指す「三級医院」は、いつも混雑して、一日の外来患者数は、3000人~5000人で、病棟は常に満室となっています。地域の格差があるため、地元の病院では治らないと言われた地方からの患者が受診するため、前日の夜から、受付の前の床で寝泊まりしていることは普通のことです。人気のある医者に診てもらうため、特別受診料を払うシステムがあり、一日の人数が制限されています。

人口が多い中国、地域や、経済格差が無くならない限り、このような状況が続くでしょう。

病棟の廊下は、少し寒く感じます。首をかしげる私を見て、知人は「もちろん、あなたの紹介でくる患者はベッドを何とかしますよ」と一言。何だか、複雑な気持ちとなりました・・・

 

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